「本」カテゴリーアーカイブ
平野啓一郎 『透明な迷宮』
平野啓一郎 『空白を満たしなさい』
平野啓一郎 『マチネの終わりに』『ある男』
諸田玲子 『女だてら』
久しぶりに朝PONの新刊紹介のコーナで聞いた本を読んでみた。最近文庫版が出たので、ということみたいで、単行本は2年前に出ていて簡単に借りられた。
すげー面白くて400ページ以上だが2日で読み終わった。まあ、いろいろ都合良く進むところやメデタシメデタシが待ってるんだろうなあ感はありましたがそんなことは大したことではない。
文句なしの★★★★★
真梨幸子 『さっちゃんは、なぜ死んだのか』
CBCラジオの「ことばのおもちゃばこ」でイントロだけ読んだのを聞いてついつい読みたくなってしまった。
まあまあよかったかも。今どき流行りの「伏線回収(笑)」も軽く入っているが割りとわかりやすくてウザい小賢しさは感じない。
ストーリーに出てくるが、登場人物たちの悲惨な境遇が他人事ではない、いつ自分がそうなるかわからない、今の日本の恐ろしさ。
★★★★☆
au QUA TAB PZ(2)
Kindle fire HD8を失ってしばらく経つ。新しいkindleを買う気マンマンだったのだが、2022版の評判が芳しくない。GooglePlay規制もキツくなった模様。
というわけでkindle諦めQUA Tab再登板。10インチはちょっとデカすぎなのだが、見開き2ページの表示にはやっぱりちょうどいい。SIMも刺さるし。
アンドロイド7というのが古すぎる。そこだけが懸念点。
NeeView
PDFの表示はなんだかんだでAdobeリーダーを使ってきたが、さすがに容量がデカすぎて許容できなくなった。
たいていの表示はEdgeでもFireFoxでもできるのでそれで代替したらいいかと思っていたのだが、右綴じ対応しているソフトがほとんどないことに気づいた。見開きしなきゃ右綴じも左綴じも関係ないのだが、漫画はさすがに見開きで読まないときつい。
というわけで右綴じ対応のPDF表示ソフトを探して見つけたのがこれ。https://bitbucket.org/neelabo/neeview/wiki/Home
読み込みになんか時間がかかっている印象もあるが、機能的には素晴らしい。
小松左京 『復活の日』
1964年に書かれたらしい。恐ろしいほどの預言の書状態。
久しぶりに2日で全部読んでしまった本。
kindle fire hd 8(2017)(4)
文鎮化していたkindle fire hd 8の電源を入れてみたらなぜか普通に起動した。そのまま使えそうだが、また突然起動しなくなるおそれが高い。原因不明で起動しなくなり、原因不明でまた起動する、の繰り返しな気がする。そもそもヤフオクで買った時の出品者も起動しないと言っていたのでそういうことなのかなと。
ということで、うまく動いている間に工場出荷状態に戻して売却。本体買った値段よりは高く売れたけどカバーの分までは足りず。半年間は使いまくったのでもちろん元は取れているけど。
ああ、kindleを買いなおすかどうか悩ましい。
AU QUA TAB PZ(2)
kindle fire hd8の代わりに考えていたkindle fire hd7もダメになってしまったので、hd8の最新型を買う寸前まで行った。プライムデーで4,300円引きで無印は5,680円、plusでも7,680円。かなり迷ったが、もう1つ代替機があることを思い出した。
奥さんが最近使わなくなったQua Tab PZ。10インチはちょっとデカいし重いが機能的には申し分ない。Android7で画面分割もできる。
AU製品なので要らんアプリが大量に入っているのが難点だが、LTE SIMフリーにフルセグも付いている。というわけで、しばらくこれを使って、その間にkindle fire hd 8を買いなおすかどうかじっくり考える。
アガサ・クリスティー 『雲をつかむ死』
飛行機内で起きた事件、という設定の推理小説。まあ、特筆するほどのモノでもなく。
Kindle fire hd 8 (2017)(2)
去年の秋にジャンクで手に入れたkindle fire hd 8 だがムチャクチャ重宝している。大きさも重さも絶妙。
もう外での本もビデオもコレにまとめることにして256GBのmicro SD を入れた。
桐野夏生『日没』
藤井清美『京大はんと甘いもん』
kindle fire hd8 (2017)(1)
3年前に買ったkindle fire hd7 (2013)はムチャクチャ優秀で、すごい使えるヤツなのだが、いかんせん容量が8GB。SDも使えないので増やすこともできない。映画を電車の中で見ようと思ってもせいぜい2つしか入らない。いっぱい入れておいて、ということができないので見終わったら消して次のを入れる、の繰り返しをしていた。PDFでもSoftwareDesign5年分とかは入らない。
とうわけでSDの挿せるkindleが欲しいなあと前々から思っていた。
とはいうものの入れ替えが面倒なだけでやりたいことができないわけではないし、同じような機械が増えるのなんだかな、というのもあって(rakuten KOBOとkindle fireの2台を持ち歩いているし。)あんまり本気で探していたわけではなかった。getするならHD8あたりがいいかなと思うのだが、だいたい2000円以上+送料で全然安くならない。それなら新品買った方がいいレベル。HDじゃないfire7なら多少安いのだけど、現有から解像度は落ちてSDが使えるようになるだけであえて増やす意味がなさすぎる。
たまたま「起動しない」kindle fire HD8 (2017)を見つけた。パッと見で電源は入る模様。例のfireのロゴで止まるパターンっぽく、それなら工場出荷状態へのリセットで行けそう。電源の入っている写真がケーブルつないだものだけだったので最悪バッテリー死亡?だけど送料入れて約700円だし買ってみた。。
届いたブツにとりあえず電源ONしてどうなるか見たら何事もなかったかのように起動してホーム画面が出てしまった。
「は?」なのだが、バッテリー0でケーブルつながないとONできなくて起動できない、と言っていたのかな。
バッテリーも死んでなくてフツーに使えそう。唯一、ボリュームダウン(?)ボタンが機能してないところが明らかなジャンク要素だがまあ致命的ではない。
というわけで8inchのkindle fireHDが手に入ってしまった。カバーとか買うとそれなりにするし、ナシで使おうかとも思うのだが、何もないとさすがに滑る。どうしたものかと。
伊岡瞬 『ひとりぼっちのあいつ』
とあるきっかけでなんとなく借りてみた。結論として正解。
Amazonレビューでは賛否両論のラスト。自分的にはすごく良かった。ちょっと泣けた。「無理矢理終わらせた」とか「なんでいきなりこうなる?」という意見もあったけどそうは感じなかった。むしろこの終わりのためにそれまでの展開を逆算してたようにみえる。
3時間ぐらいで一気に読んだ。ちなみに改訂バージョンの『祈り』も読む予定。
★★★★☆
横光 利一 『頭ならびに腹 』
学生のころ、授業でテキストとして読んだ。タイトルの意味とかを講義で検討したりしていたが、まあタイトルについても、内容についてもいろいろ解釈の余地というか、考えさせられるところがある。たまたま青空文庫にあるのを見つけて読んでみた。短くてあっという間に終わる。今読んでも面白い。いや、今だからこそより面白いのかもしれない。自分の頭で考えて行動できない人間ばかりの日本。
ちなみに、授業のために岩波文庫版を買ったと記憶していたのだが、岩波文庫にこれが収録された記録がない。もしかしたらこの話自体は授業でコピーを配ったのを読んで、他の横光利一も読んでみようと思って『春は馬車に乗って』を買ったのかもしれない。
宮下奈都 『羊と鋼の森』
ピアノの調律師の話。全く接点がないわけではないけれど、ちょっと想像できない世界。ピアノを弾く方は小説やら映画やらいっぱいあるけど、こういう設定は初めてで。
話は重すぎず軽すぎず、いろいろ元気の出る要素もいっぱいで。まあ芸術ものなので、才能のある人にしかわからないというか、一般人には見えないものが見えてるそういう世界という感はどうしてもあるんだけど。
久しぶりに1日で読み終わった本。快適に読めた。
★★★★☆
青崎有吾 『早朝始発の殺風景』
朝PONの私のPON棚で推薦していた本だけど、全く時間のムダだった。
緑と赤で描かれたデザインに否定的な理由が色弱だからって、それミステリーでも何でもないだろ。だいたい雰囲気悪くなる前に言うだろそれぐらいのこと。意味もなく隠してメロンジュースがどうのこうのクリスマスがどうのこうのと赤と緑を混ぜ込んでムリヤリすぎ。ちなみにワタクシも色弱ですが。はっきり言ってなんじゃコレ?状態。
他にも「電車内で飲食はマナー違反では」といいつつカバンを自分の横の座席上に置くのは不問とか。電車内で大声で喋るのはマナー違反じゃないのかとか。
いろいろツッコミどころ満載で全く楽しめない本だった。
★☆☆☆☆
森見登美彦 『熱帯』
直木賞候補だった奴。森見の本は走れメロスのパロディであきれてもういいやだったけど、なんか芸風が変わったのか?と思って読んでみた。
結論:やっぱりだめだコリャ。
こんな本読むのに2日も使って時間を大損こいた。最悪。つかこんなの候補にするなよ!!!!
☆☆☆☆☆
MFC-J6980CDWのADF
A3の自動両面スキャンのできる機械が欲しくて買ったわけであるが、その目的についてはおおむね満足。しかしいろいろ問題はある。
MFC-J6980CDWのインターフェース
MFC-J6980CDWのスキャナユーティリティだが、、、、どうにも使いにくい。
設定値を変えるたびにプレビュー画像が消えたりとか、詳細設定するとスキャンする領域を小さくしたりできないとか、致命的なのはボタンに変なコントロールを使っているせいでbtscanからスキャンボタンが押せない!バカか!なに余計なことしてくれてるんだ!!
いったいどういう発想なのだろうか。余計なこと考える前に普通にまともに動くソフトを作れよ。
なお、ADFで取り込みをする場合はBTScanからボタンを押さなくても自動的にスキャンが進んでいくため、何とかなるのでギリギリセーフ。ただ、カラーで連続取り込みしていると、ファイル保存が間に合わず、タイムアウトのエラーが発生したりする。その他いろいろ問題があるがまあまあADFからのスキャンは快適。自動両面スキャンの威力は絶大。
仁木英之 『奏弾室』
かなり前に朝PONで紹介されていたんだけどやっと読んだ。。。。が時間のムダだった。
ミステリーのようなファンタジーのような音楽物のようなどれでもないような。
第1章の泣かせたがり方がかなり幼稚で嫌な感じがしたが、第2章もほぼ意味不明。この辺でやめておけばよかった。
とりあえず思いついた設定で書き始めてみたけどどういう方向にするか定まらないまま見切り発車したせいでどっかで読んだ話の寄せ集めを繰り返し、どうやって終わったらいいかもわからなくなりとにかく無理やり終わらせた感がアリアリ。
これはダメですわ。
★☆☆☆☆
恩田陸 『蜜蜂と遠雷』
言わずと知れた直木賞本屋大賞受賞作。やっと読むことができた。
いやー、すごい。さすがです。受賞作決定日の何週間も前から「予想の余地なし。これ一択。100%間違いなし。」と言われてそのままあっさり受賞。読めば納得。圧巻。
まあ多少少女漫画テイストの部分はあるけれど「あとは野となれ」みたいな気持ち悪いベタベタレベルまでは行かずに踏みとどまっている。500ページがあっという間でした。
雫井脩介 『望み』
これもCBCラジオ朝PONで紹介していた本。
とても良かった。ちょっと気合の入った映画の原作、という感じだけど、それを本で読んだことによって、登場人物の考えていることが全部文字で表されるところが本のいいところだとあらためて感じた。
ストーリーは、それだけ話を書いてしまうとはっきり言って今の日本では悲しいけどよく起きているような事件。しかし、そこに巻き込まれた家族の気持ちを実にリアルに、自分も他人事ではないと思わせるように表現している。いろんな意味で考えてしまう。今の社会、家族、人間関係、、、、
佐藤巖太郎 『会津執権の栄誉』
面白い!あっという間に読んだ。
『あとは野となれ大和撫子』の後に読んだせいか、すごく読みやすい。下手に話を複雑にせず、1話1話は主人公1人のモノローグ調になっている点もいい。軽い謎かけがあってすぐに謎が解けるのだけど、うっかり落とし穴にはまってしまった人間の気持ちの機微の表現がうまい。
戦国武将の悩み、油断、怒り、悲しみ、不安、悲しい記憶が変なテクニックも使わず淡々とかかれていることで、引っかからずに話が進んでいける。
いやーこれはよかった。
宮内悠介 『あとは野となれ大和撫子』
・・・・・なんだこれ?
つまらん。途中でやめた。とにかく読みにくい。こそあど言葉が何を指しているかわからない。話も陳腐。どこかで読んだような少女マンガ。
なんでいい大人がこんなの書いちゃうんだろう?まさにゆとり
東山彰良 『流』
2年前の直木賞受賞作。
垣根涼介系にも見えるが、ちょっと違うか。初恋にあこがれる少女漫画と80年代の楽屋オチ系のマンガと女のことしか頭の中にない中学生の空想が混じった、とりあえず面白いこと思いついたのを適当に並べてみた、的な。個人的にはamazonの点数の低いレビューの方に近い気持ち。
木下昌輝 『敵の名は宮本武蔵』
こないだの直木賞候補作。これも図書館に予約したタイミングが良くて割と早く借りられた。
個人的には『月の満ち欠け』よりこっちの方がはるかに面白かった。
佐藤正午 『月の満ち欠け』
こないだ発表になった直木賞受賞作。たまたま発表前に図書館の予約をしておいたおかげで割と早く借りられた。
話は、、、村上春樹の『1Q84』を短くしたような話。時間を損したとまでは言わないが、あえて頑張って読むほどでもないかも。特に最終場面の説明的な部分は完全に蛇足。
三島由紀夫 『金閣寺』
一応読んだ。特に面白くもなく。
森見登美彦 『新釈 走れメロス』
たまたま図書館で見つけたのでなんとなく借りて読んでしまった。
まあ、予備知識なく読んだらきっと心から楽しめたのだろうけど、京大で生活した経験がある人にとってはどれもこれもパクリネタ昔見たような感じの話に感じられてしまう。「ん?これどこかで読んだぞ。」的な。京大って、ここに出てくる話みたいなことが現実に近い形で起きているような気がする。
嫌いではないけど、まあこの人の書いたものは二度と読まないだろうなあ。時間のムダ。
灰谷健次郎 『兎の眼』
大学生のころ、名前だけ聞いたことのある灰谷健次郎の本を初めて読んだ。
橋のない川を読んだ時と同じような感じ。文学に「リアリティがない」とかいう批判はナンセンス。今の時代と違うのも当たり前。感じるべきことはそんなことではないのだ。
吉野万理子 『想い出あずかります』
これもCBC朝PONの本の紹介から。新成人への推薦図書の3冊目。
ちょっと懐かしい感じの小説。高校生の頃に読んだ新井素子あたりに近いかも。
垣根涼介『ワイルド・ソウル』
これもCBC朝PONの本の紹介のコーナーから。
直木賞候補垣根涼介の話のところで多田氏が「昔読んだワイルド・ソウルが凄かった!」というようなことを語っていてちょっと読んでみようと思った。
書き方はアレなところが多くて好みが分かれそうだけど、話はなかなかいい線いけてる。重々しい導入から本編につながるところは見事。
池井戸潤『ロスジェネの逆襲』 藤沢周平『蝉しぐれ』
CBCラジオ朝PONの本紹介のコーナーで新成人のための推薦図書を3冊紹介していた中の2冊。
ロスジェネの逆襲
いわゆる半沢直樹の第3篇。まあ、そこそこ面白かった。
蝉しぐれ
素晴らしい。さわやか。すがすがしい。甘酸っぱい。途中までももちろんよかったのだけど、なんといっても最終章。幸せとか、つらいとかそんな気持ちのレベルを超えて、いろいろあったけどなんとか頑張って生きてきたおかげで、今ここでこうしていられる。それがうれしい。そう思える。
なんていうか派手さはないけど心に染み入ってくる味わい深さ。
こういうのを読んじゃうともう池井戸潤とか東野圭吾とかちょっと痛々しい感じに思えてくる。
清水義範 『愛と日本語の惑乱』
高校の先輩である清水義範サンの本を久しぶりに読んだ。いやー面白い。日本語について偉そうに語る人たちを面白おかしく描かせると本当にとんでもない才能を発揮するなあこの人は。
30年前に初めて読んだ『国語入試問題必勝法』で「こんな文学が日本に存在したのか!」とビックリしたのだが、その後読んだ『蕎麦ときしめん』『永遠のジャック&ベティ』とかもう引き込まれてどうしようもない。
「名古屋弁大辞典」で落合博満を裏切り者呼ばわりしている点だけは同意できないが、まあ同意見の名古屋人は多かっただろうし、致しかななしか。今はどう思ってるんだろうね。