水島新司 『野球狂の詩』

水島新司と言えば世間的にはまずはドカベンなのだろうし、他にも男どアホウ甲子園、球道くん、あぶさんなど数多く名作野球漫画があるが、ワタシ的には中でも一番好きなのは野球狂の詩である。特に、単行本4, 5, 6巻に1話ずつ収録されているウォッス10番シリーズ。

出てくる登場人物が平八郎、夕子はもちろん弟妹、父母、日下部、近所のおばさん、どの人も魅力的で生き生きしている。野球狂の詩は野球を舞台にした人情落語、というのはもはや一般認識だと思うが、ウォッス10番シリーズはそれにさらに里中満智子参加少女漫画ミックスに病院もの風味やらいろんな要素を詰め込んでそれでいて話はシンプルで笑ってハラハラからのスカッと爽快、最後は大泣き。本当に日本の漫画史上にも残る大傑作だと思う。

ガッツ10番

10巻の水原勇気シリーズの始まる直前に収録されている3つも素晴らしいし、白虎隊も金太郎もジンクスもショーマンも酔っ払いもバス停も阪神を首になって拾われた芦田も長島もヤクザの親分も北の狼も、どれも何回読んでも飽きなくて、毎度毎度ちょっと読み始めると結局1巻から全部読みたくなって止まらなくなる。そして読むと燃える心と努力しようというやる気が湧いてくる。子供のころと同じように。

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